近年、問題となっている不適正な救急車搬送。だが、総務省消防庁の速報によると、過去最多を更新し続けていた全国の救急車出動件数は、2025年に前年比マイナスに転じた。
なかでも最も下げ率が大きかったのが茨城県で、その背景にあるのが、2024年12月から医療機関と消防・救急と連携して、県民に緊急性の低い救急車利用を控えるよう促す取り組みだ。どんなことが行われているのか、取材した。
「タクシー代わり」は相変わらず
2025年の全国の救急車出動件数は、前年比0.4%減の768万6235件、搬送人員は同じく0.1%減の676万1871人となり、いずれもコロナ禍の2020年以来、5年ぶりの減少となった。一方で、タクシー代わりなどに利用する不適正事例も相変わらずだと聞く。
茨城県つくば市にある筑波大学附属病院・同高度救命救急センター長の井上貴昭医師が、この問題を語るときに必ず紹介するというのが、以前経験した次のようなケースだ。


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