サステナビリティ担当者こそAIを使いこなそう。約20年間にわたり企業のサステナビリティレポート制作や外部評価への対応に携わった加美山秀彦氏がサステナ関連業務でのAI活用テクニックをご紹介する。初めてサステナビリティ部署に配属になったり、これからサステナビリティ部署を作ろうという企業の方にぜひお読みいただきたい。
最終回となる今回3回目は、実は社内で集めにくい情報をAIのDeep Research機能を活用して効率よく外部から集める方法をご紹介する。
イントラネット検索で簡単に集まるはずだが…
「うちの最近の受賞実績を、探してもらえませんか」
このようにコンサルタントや支援会社など外部に相談した経験があるサステナビリティ担当者は多いのではないだろうか。統合報告書の巻末に載せる、外部評価の調査票に回答する……。用途はさまざまだが、手間がかかる作業のため、頼みにくい内容だ。
社内の情報収集が完璧に機能していれば、イントラネットを検索するだけで必要な情報は手元に集まるはずだ。だが、全社に呼びかけても出てこないことが少なくない。こうした状況になり、筆者のような伴走者に相談が来ることがある。
担当者にとって、「本来なら社内で完結している作業」という思いがある。だからこそ、外部に頼むのは気が引ける。だが、生成AI相手ならまったく気を遣う必要はない。
自社の情報でも、公開されているものなら社外から調べられる。AIのDeep Research機能を使えば、複数のサイトを横断して候補を集め、出典付きの一覧にまとめるところまでを効率化できる。今回は、その一覧を基に、社内確認を速く、答えやすくする方法を扱う。
まずは社内の共有フォルダやイントラネットを探すのが定石だ。社内ナレッジを集約する仕組みを導入している会社もあるので、そこから当たるのが本筋だろう。
ただ、筆者の経験では、ここで出てくる情報は断片であることが多い。
ある程度の作業を行っても社内検索で情報がそろわなければ、早めに他の手を考えるべきだ。社外の公開情報から候補一覧を先につくり、抜けている情報を社内で聞く。順番を変えるだけで、全社への漠然とした照会を、対象を絞った確認作業に変えられるのだ。
流れとしては、以下の4段階で進める。
①AIに調査条件を渡して候補一覧をつくる
②計画と結果の抜けを疑う
③出典で確かめる
④不足分だけを社内に聞く
AIに任せるのは探索と整理の作業で、実際の採否の判断は人が担うのだ。
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