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キャリア・教育

「引き継いだのに…」 2カ月の男性育休から復帰したらプロジェクトが"完全放置" 人事が悩む数カ月育休の難しい舵取り

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赤ちゃんを抱くパパ
「男性育休」の実態と、現実のとりづらさ、デメリット等について解説する(写真:kouta/PIXTA)
  • 横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役会長
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いっぽう取得率が上がっただけでは、根本的な問題は解決しない。女性の育休取得率は8割を超えており、依然として男性との差は大きい。期間も男女で異なる。男性は「1〜3カ月未満」が最多で全体の3割を占めるのに対し、女性は「12〜18カ月未満」が最多となっている。

つまり「取る人」は確実に増えた。しかし、その期間は、締め切りが遠い仕事を先送りするにはちょうどよく、締め切りが本人の復帰前に迫ってくるほどには長くない。冒頭の人事部の男性も、まさにこの「中途半端な長さ」に足をすくわれた一人だと言えるだろう。

「男性育休」取得中の任せ方について

彼のケースにおいては、同僚の善意が足りなかった、という話ではないと私は思う。原因は、もっと構造的なところにある。

(1)複数の仕事を、それぞれ別の同僚に「お願いします」と振り分けただけだった

(2)いつまでに、どこまで進めるかという具体的な期限が、誰とも共有されていなかった

(3)休んでいる間、誰も進捗を確認する仕組みがなかった

一つ一つ見ていこう。

(1)仕事を振り分けること自体は間違っていない。しかし「これ、お願いします」という依頼は、引き受けた側からすれば、あくまで自分の仕事の合間に対応する「サブの仕事」でしかない。優先順位は、どうしても下がる。

(2)「なんとかするよ」という言葉は、心強く聞こえるが、具体的にいつ着手するかを決めていない。締め切りまで余裕がある仕事は、着手日を決めない限り、際限なく先送りされてしまう。

(3)休業中、誰も進捗を確認しなければ、着手されていない事実にすら気づけない。上司も、復帰の日まで3つの仕事が止まっていたことを知らなかった。これでは遅すぎるのだ。

つまり、期間の長さそのものが問題なのではない。締め切りが迫らない限り誰も動かない、という職場の体質こそが、真の問題だったのである。

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