国連総会に出席するため、アメリカを訪れた高市早苗首相。SNSなどを見る限り、その成果を上々と受け止める向きが多いように感じられる。だが、はたして、外交として成功だったのか——。
今年、日本が国際連合に加盟して70年を迎えた。加盟当時を振り返ると、それまで安全保障理事会の常任理事国として日本の国連加盟に拒否権を行使していたソビエト連邦と1956年10月に共同宣言を調印し、国交を正常化。ようやく日本は国際社会の一員となることができた。
以降、日本は日米同盟を基軸に、国際協調主義に邁進した。目覚ましい経済成長を遂げる一方で、2000年以降は国連安保理の常任理事国入りを目指したこともあった。
「世界に平和と安定をもたらし、国際社会が新たな課題を乗り越えて繁栄するうえで、今ほど国連が重要な時代はない。そして、日本は国連のために大きな責任を果たしていく。本日、私はその決意を申し上げるために、この場所にやってまいりました」
現地時間の9月22日にアメリカのドナルド・トランプ大統領やウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領らと会談した後、国連総会で演説を行った高市首相は、国連という国際舞台で「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」を展開しようとしていた。
高市首相が「触れなかった問題」「触れた問題」
故・安倍晋三元首相が16年の第6回アフリカ開発会議の開会式で提唱した「自由で開かれたインド太平洋」を進化させ、そのために「エネルギー・重要資源のサプライチェーンの強靭化」「平和と安定に向けた連携の強化」、そして「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・発展への貢献」という「3つの柱」を訴えた。
ただし、赤根智子所長など個人のみならず、組織的にアメリカによる制裁という脅威を受けつつある国際刑事裁判所(ICC)については、国際司法裁判所(ICJ)や国際海洋法裁判所(ITLOS)と並べて名前を挙げるにとどまった。


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