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高市首相「準備型外交」の死角、2国間外交で成果の一方、複雑化する多国間外交で調整力や柔軟性を発揮できるか

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今年1月、奈良の法隆寺を訪れた高市早苗首相(左)と韓国の李在明大統領。隣国との信頼関係を印象づけた(写真:共同)
  • 飯尾 潤 政策研究大学院大学教授
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5月14~15日のドナルド・トランプ米大統領と習近平中国国家主席との会談は、まずは両者の亀裂を表面化させず、利害を調整する形で終わった。米中双方に事情がある中で、安定的な関係を維持していくことが優先されたのであろう。

世界が固唾をのんで見守った会談だった。とりわけ日本にとっては、アメリカが突如として対中関係を転換し、日本だけが取り残されることへの警戒感もあった。

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もともと高市早苗首相は、3月訪米によってトランプ大統領との関係構築を進め、4月に予定されていた米中首脳会談に備える段取りだった。しかし、イラン情勢の緊迫化で、米中首脳会談の延期という計算違いが生じた。

もっとも、高市首相は、とりわけ対米関係で一定の成果を上げてきた。3月の米ワシントンでの日米首脳会談でも、日本側が受け入れがたい要求を突き付けられる場面は避けられ、むしろ首脳間の良好な関係を印象づけた。

世間でのトランプ大統領への好悪は日本国内でも分かれており、トランプ大統領への配慮が行き過ぎているという高市批判もある。だが、欧州首脳が対応に苦慮している現状を踏まえれば、高市首相は少なくともトランプ大統領との関係構築には成功している部類だろう。日米・日韓関係は比較的安定を保っており、国会答弁をきっかけに摩擦を招き対応に苦慮する日中関係を除けば、高市外交は総じて現実的に機能している。

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