店舗ごとの差も残る。公式メニューには、フルーツサンドとご馳走サンドについて「国分寺店・杉並上井草店では2ピースでの販売」と注記がある。4店で仕様が揃っていないのだ。あくまでも、現在は助走段階であり、試行錯誤中。本格的な拡大は今後に期待、といった温度感のようだ。
すかいらーくグループでも11年で83店。高単価の喫茶をどう増やすか
もっとも、郊外型の高単価喫茶は、各社ともに、爆発的な拡大にまで至っていないのが現状だ。
すかいらーくホールディングスの「むさしの森珈琲」は、2015年3月に始まり、2026年6月30日時点で83店舗。すかいらーくグループの国内店舗数は3082店に対し、約2.7%にとどまる。11年かけてこの位置である。
「コナズ珈琲」は2026年4月14日の公式発表で全国53店舗。郊外型ではないが、高単価という意味で比較対象になる「椿屋珈琲」グループは2026年7月時点で52店舗。むさしの森珈琲の83店を含めて、高単価の喫茶は3桁の手前で止まっている。
物語コーポレーションは、専門店・新業態カテゴリーの既存店売上高前年比102.5%の主要因として、「お好み焼本舗」「焼きたてのかるび」とともに果実屋珈琲を挙げている。ただしこの数字を果実屋珈琲の好調とそのまま読むことはできない。同社が既存店とするのは開店から18カ月以上が経過した店舗で、2026年6月期にこれを満たす果実屋珈琲は調布深大寺店の1店だけだからだ。
それでも現地には、もう一度来てもらうための仕掛けがあった。季節が変われば黒板が書き換わり、商品も入れ替わる。入り口近くのテイクアウト売場では、店内より手軽な価格帯で持ち帰れる。ドリンクは464円から572円、サンドイッチは490円から853円。かごいっぱいに買うシニア客も見られた。
一方、増やす難しさも見えた。同店の公式ページは、駐車場の混雑による入庫待ちを理由に、当面は順番受付を店頭のみにすると案内している。
商品力は言うことなし。空間的な魅力も十分。あとはいかに儲かるオペレーションに変えていくか。そこには立地はもちろんのこと、駐車場の広さ、店舗の広さなども関わってくる。それらをクリアしない限り、3桁の壁を超えることは難しいだろう。
とは言え、焼肉きんぐは369店、丸源ラーメンは251店ある。果実屋珈琲は4店だ。少なくとも南大沢の朝には、1400円の朝食に客がついていた。焼肉きんぐを369店まで増やした会社が、この4店をどう増やすのか。


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