ナビには一部の道路規制が表示されていた。実際、白井市側の通行止めなど、反映されていた規制情報もあった。そのため、「通れない場所だけを迂回すれば帰れる」と判断した。
ところが国道464号へ入ってほどなく、松崎周辺で少なくとも筆者のナビには反映されていない通行止めに遭遇した。当時、その理由まではわからなかったが、国道464号はその先でも周辺道路を含め通行できない場所が生じていた。
前方を走る数台のタクシーの後について行ったこともあった。しかし、その先でも向かおうとした道路がすでに通行止めとなっており、皆が何度も折り返して別の経路を探すことになった。
ナビに反映されていなかった道路の通行止め
このとき筆者が認識していたのは、「大雨による印旛沼の増水、道路への冠水」であり、しかも雨のピーク自体はすでに過ぎているというものだった。
しかし、「道路が冠水している」のと「印旛沼の堤防が決壊している」のでは、取るべき行動の前提がまったく違う。
もし堤防決壊を知っていれば、印旛沼周辺を通る国道464号へ向かうこと自体を避け、国道51号や東関東自動車道を使って千葉市方向へ西に向かい、国道16号を北上するなど、大きく迂回するルートを最初から選んでいただろう。
筆者が堤防決壊を知ったのは、帰宅後の23日午前1時半過ぎだった。
ところが後から調べると、22日朝にはすでに「決壊」と発信していた自治体が存在していた。成田市に隣接する印旛郡栄町(さかえまち)は、午前6時47分に印旛沼の越水に伴う避難指示を発信し、7時14分には「印旛沼が決壊し浸水の危険性がある」として対象地区を追加している。
独立行政法人水資源機構と千葉県によれば、22日午前4時30分、印旛沼の水位は計画洪水位Y.P.4.25メートルを79センチメートル上回るY.P.5.04メートルに達し、管理開始以降の最高水位を記録していた。北印旛沼では堤防の一部が破堤した。


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