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今世紀末に「世界の気温上昇は最大5.7℃」の衝撃予測も…気象学者が伝える"地球はどこまで暑くなるのか"の科学的真実

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地球温暖化
2100年までに地球の気温はどこまで上がる?(写真:EKAKI/PIXTA)
  • 渡部 雅浩 東京大学大気海洋研究所気候システム研究系教授
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こうした単年の値はエルニーニョなどの自然変動の影響も受けるので、ある年に1.5℃を超えたからといってパリ協定の1.5℃目標を超過したとただちに判断するわけではありません。重要なのは、長期的に世界平均気温が上がり続けていることです。

猛暑、豪雨、海面上昇、農業や健康への影響は、すべてこの温暖化した世界の中で現れ始めているものです。そして問題は、ここから先、どこまで上昇を抑えられるかです。

平均気温の予測「5つのシナリオ」

次の図は、IPCC第6次評価報告書で示された、世界平均地表気温の将来見通しです。

図:世界平均地表気温の将来予測(出典:IPCC 第6次評価報告書 第1作業部会Figure SPM.8 パネルaを元に作成)※左端から中央にかけてのグラフは過去の変化、中央から右端にかけてのグラフと幅は将来予測を表す。同じ濃さの幅は、同じシナリオの中でも、気候モデルや自然変動などによって見通しに幅があることを示す

1850〜1900年の平均を基準として、複数の排出シナリオのもとで、21世紀の気温がどう変わるかが示されています。図のうち、排出が最も少ないシナリオ(SSP1 1.9)は、持続可能な発展のもとで排出を急速に減らし、今世紀半ばごろに二酸化炭素の正味排出をゼロに近づける道筋です。

一方、排出が最も多いシナリオ(SSP5 8.5)は、化石燃料への依存が今よりも大きくなり、十分な気候対策が進まない道筋です。この両者の差が、将来の温暖化の大きな幅として表れます。

この図を見ると、温室効果ガスの排出を大きく減らすシナリオ(下の2つ)では、気温上昇は2℃未満に抑えられます。一方で、排出が多い状態が続くシナリオ(上の3つ)では、今世紀末に2℃を大きく超える温暖化へ進む可能性があります。

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