おでんせの共同生活は「グループリビング」という形態である。老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅とも違う。おおむね60歳以上の健康なシニアたちが少人数で営む住まい方として、超高齢社会が進む近年、注目を浴びている。
独立した居室で各自が自立した生活を送りつつ、共有スペースでの食事やイベント、家事など施設運営の役割分担でつながり、非血縁のシニアたちがゆるやかな共同生活を営んでいく。
介護主体の老人ホームのように手厚いケアのもとに管理された団体生活ではなく、おでんせは外出も旅行も自由。共同生活のルールは毎日の夕食と、居住者の誕生会、月に1回の居住者会議への参加だけである。
夕食だけは「全員参加」としているワケ
定員10名で、それぞれの約17畳の広々とした居室は自炊ができるミニキッチン、独立した浴室、トイレ、クローゼットを完備。玄関は共同だが、各室ごとに郵便受けが並び、呼び鈴も直接居室につながるシステムだ。
居室と居室の間にはランドリースペースや吹き抜けを設けることで、隣り合う居室は1室もなく、戸建てのような独立性が保たれている。1つ屋根の下で、共同生活の安心感と自由なひとり暮らしの両方を兼ね備えた暮らしができるわけだ。
開設10年目のおでんせは、4年ほど前に創設者の個人経営から一般社団法人に移行、開設時から暮らす小森祥子さん(91歳)が理事長を務める。現在71歳から94歳まで10名の方々が暮らす共同生活で、小森さんは「全員参加の夕食をとても大事にしている」と言う。


※ログイン後、コメント入力が可能です。