広義の「リカバリー(休養・抗疲労)市場は25年に7兆6638億円に拡大」というデータもある(一般社団法人日本リカバリー協会の推計)。この数字の中心は「食」で、他に「衣」「運動」「ペット関連」など幅広い。
近年はリカバリーウェアを販売する企業も増えた。
例えば、家具・生活用品大手のニトリは「Nミラク」(26年2月発売)、衣料関連大手のしまむらは「活き活きラボ」(疲労回復シリーズは26年9月)、出版社の宝島社は「リカバリープロラボ」(23年2月)というブランドで発売している。他業界からの参入も目立つのだ。
ニトリの長袖シャツとロングパンツは各1990円、しまむらの疲労回復ルームウェアのトップス、ボトムスは各1859円から(インナー類は1419円から)とワークマンを意識したような価格帯となっている。
宝島社は、同社と付き合いが深い書店の売り場で販売する。価格は上下セットで9000円台からだが、発売3年半で「累計実売85万枚突破」となった。
活性化する市場の状況を見て、今後さらなる競合参入もありそうだ。
「すぐ売り切れる」という声に3000万着で対応
ワークマンの商品は好評の反面、これまで「話題になって買おうと思うと売り切れだった」という不満も目立った。中には「品切れ商法ではないか」という声も出たほどだ。
「昨年は一時欠品も発生し、ご迷惑をおかけしました。今年は十分に用意したうえで臨んでいます。生産余力は3000万着あり、国内にメディヒール専用の保管倉庫も確保しました。もし品薄になっても追加補充する態勢を整えています」
強気の姿勢にはリスクも伴う。発表会で土屋専務は「この備蓄体制の維持に『1年で売り上げの約8%相当の倉庫費用がかかる』と話した。
それでもここまで対応した狙いは、「リカバリーウェア市場のさらなる拡大」だ。室内着だけの訴求では、前述した競合と小さいパイを食い合うことになる。今回投入したスーツやジャケットを消費者が支持してくれれば市場も拡大する。
スーツが人気を呼べば競合も参入するだろうが、消費者とのタッチポイント(接点)は広がる。外出着は機能性に加えて、「外で着ていても格好がつく」デザイン性も大切だ。


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