「65歳まで継続雇用」のような全社的な人事制度はあっても、現場で「○△さんには65歳までとはいわず、もう少しいてほしい」という要望が出て、調整をすることはしばしばある。
余人を持って代えがたい人材については正社員待遇ではなくても、特例的に働き続けてもらうことはよくあるのだ。
回答企業での最高齢社員はなんと91歳
帝国データバンクの調査は、「最高齢の社員が何歳か」という設問も設定しており興味深い。
この結果もまた、「リタイア・シフト」がはっきり生じていることを裏付ける。
平均が68.3歳で、企業が期待する活躍年齢(67.9歳)と大きな違いは出なかったものの、最高齢社員が「70歳代前半」の会社が24.9%、「70歳代後半以上」の会社が21.4%と、半数弱の会社は70歳代の社員を雇っているという数字が出た。
調査に回答した企業における最高齢社員はなんと91歳だったそうだ。
国の統計で、70歳雇用確保措置の実現率は34.8%にもかかわらず、それを上回る年齢の社員の在籍率は46.3%と考えると、企業の現場が臨機応変に高齢社員の雇用継続に対応しているのかもしれない。
65歳を過ぎても働き続ける人というと、個人事業主や経営者、パート勤務に限られ、会社員として働き続けるというイメージはこれまであまりなかったかもしれない。
しかし、社員の立場であっても、長く働ける環境はすでに実現し始めているのだ。
「リタイア・シフト」はすでにこの国の現場で起こりつつある社会変化である。元気で労働意欲があり、そして職場に期待されるいくばくかのスキルを持っていれば、65歳以降も働き続けられる社会が、すでにやってきている。


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