ここで気になるのが、視聴者が何をもって「寝た」と判断するかだ。目を閉じる、うつむく、天を仰ぐ。こうした姿勢は、短い動画や静止画に切り取りやすい。
数秒だけ見れば「寝ている」と感じても、その前後にはハッキリ会話している場合もある。逆に、前後に反応があったからといって、途中で眠っていないとも断定できない。
これは今回の事例に限った話ではない。よく政治家が議場で「居眠り」している様子が問題視されるが、「実際に眠っているのか」は、これまた科学的なエビデンスがあるかというと、そうとは限らない。
多くの視聴者は、みずからの経験則、もしくは「寝ているに違いない」という先入観のもとで、居眠りをジャッジしている。つまりは「寝ている」「寝ていない」は、居眠りを疑われている本人よりも、むしろ周囲の基準によって判断されるのだ。
マイクロスリープ、ミュート、入浴中の事故
1週間の配信中には、何度か転機が訪れた。2日目には、マッサージを受けている最中に睡眠していたのではとの指摘が続出。瞬間的な眠りを指す“マイクロスリープ”が起きていたと釈明した。
その後も、カメラの画角から顔が外れ、音声もミュートになったと話題に。途中からは「仮眠」も取り入れながら、7日間のゴールを目指した。また、6日目を迎える際には、入浴中に下半身が露出する事態も。これまたXでトレンド入りするなど話題になった。
こうした偶発的な出来事が話題になれば、すべての視聴者ではなくても、睡眠の真偽だけでなく「次は何が起きるのか」を気にして配信や切り抜きを追う人が生まれた。それもまた、1週間企画が連続して見られた一因だろう。
つまり、疑惑を晴らすために始めた配信が、疑惑を増やす場になった。視聴者の関心は「寝ているか否か」から「次に何をやらかすか」へ移り、堀氏は証明者ではなく観察対象になった。企画の目的そのものが配信によって崩れた点で、これは"自爆"と呼ぶほかない。


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