自分の感情をむき出しにしたり、相手の感情を刺激したりすれば、それだけお互いの仕事の効率は落ち、しかけた側の信頼度も大きく下がるでしょう。そんな人と一緒に仕事をしたいと考える人は少ないからです。まず、絶対的な原則として、「感情的になってはいけない」という点は必ず押さえておいてください。
「ビジネスには正解がない」という絶対的な原則
しかし、私たちは人間ですから、説明の場においても、自分の感情が害されたり、相手からあおられたりするケースがないわけではありません。そんなとき、どうすれば感情的にならずに済むでしょうか?
まず、絶対的な原則は、「ビジネスには正解がない」ということです。
違和感を持つ方もいるかもしれません。正解がないなら、自分が上司から「説明が下手だ」と批判されることもないはずですから。しかし、手順や作法に対する批判は、「内容的な正しさ」とは違います。「もっとこう説明すればわかりやすくなる」というヒントやアドバイスを、わざわざ時間をかけて、さまざまな形で示してくれていると受け取りましょう。
自分の説明力を批判してくれる人は、大切な時間を割いてその事実を教えてくれています。「私の説明を理解できないのは、あなたの理解力が足りないからだ」とは決して思わないこと。
説明が上手な人は、小学生にもわかりやすく説明することができます。つまり、ある人がその説明で理解できなかったという事実からは、必ず学ぶべき内容があります。批判を糧に、自分の説明力をブラッシュアップしましょう。
同様に、相手の説明や、自分の説明に対する相手からの反応に決定的な間違いがあったとしても、相手の名誉をおとしめるような指摘や追い込みをしてはいけません。そこからも、「なぜ相手に間違えて認識されたのか」「誤解されやすい表現があったのか」などのヒントが得られるはずです。
もうひとつ重要な点を述べておきましょう。説明は、自分と、広い意味での「他人」が、ともに仕事をしながら新しい価値を作っていくために使われるツール、という点です。
互いに説明で感情を害し、「言った・言わない」でもめ、能力を軽蔑し始めたら、価値を作るどころか、自分から壊してしまっているも同然。評価以前の問題です。


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