AI(人工知能)・半導体、量子、宇宙、核融合、コンテンツなど17の戦略成長分野への政府投資を柱とした、高市早苗政権の「責任ある積極財政」が、早くも曲がり角を迎えつつある。
筆者は昨年末の「2026年大予測」記事で、日本は「インフレ依存型財政」が固定化するだろうと予測した。物価が上がれば、企業の売上高や利益、賃金などの名目値が膨らみ、所得税、法人税、消費税は増える。2025年度の一般会計税収は84兆2226億円と6年連続で過去最高を更新した。インフレによる名目税収増という、いわば「インフレボーナス」が政府にもたらされてきた。
高市政権より前から、政府はその果実を先食いするように歳出を膨らませてきた(補正予算含む)。しかし、高市首相はそれすらも「緊縮財政だった」と切り捨て、「責任ある積極財政」の旗の下に、さらに歳出拡大を加速させている。9月4日に発表された27年度予算の一般会計の概算要求総額は143兆656億円と、前年度の要求から20.6兆円も増え、4年連続で過去最大を更新した。
金利上昇の効果は財政には遅れて効く
しかし、インフレボーナスには裏側もある。
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