フラット登山とは
登山には、つらいイメージがあった。急な登りの山道を、ゼイゼイヒイヒイと心臓をバクバクさせながら歩き、山頂を目指す。そういう厳しい行為こそが、登山なのだと言われてきた。そこで弱音を吐こうものなら、ベテラン登山者から「体力がないね」「運動不足だね」とあざけり笑われたりしてきた。
しかし、そういうつらさが登山の目的になってしまっているのは、あまりにも変である。ブラック労働がまんえんした平成時代に「労働はブラックなのが当たり前なのだ!」と強要する者たちがいたが、あれと同じマインドである。
登山の目的は、つらい思いをすることではない。美しい自然の光景に圧倒され、静かな湖面を渡っていく風のささやきに感動し、大きな森で木漏れ日の美しさに惚れる。そうやって大自然に没入し、向き合うことこそが、だれもが楽しめる登山の本質なのだ。


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