従業員による不正という点では、最近セブン‐イレブンでも、店舗のオーナーや従業員が人気キャラクターの商品を販売開始前に買い占め、フリマサイトなどで転売する問題が起きている。
問題が起こると、キャンペーンが途中で中止となるが、これは企業にとって大きな損失だ。
まず、IPホルダーとの契約料やグッズの製作費、広告宣伝費など、キャンペーン開始前にすでに多額の費用が発生している。店舗で使用する販促物の製作やオペレーションの準備にもコストがかかっている。
さらに、今回のくら寿司のキャンペーンは9月30日までの予定だったため、約3週間を残しての中止となった。本来であれば、その期間にコラボを目当てとした顧客の来店と、それに伴う売り上げが期待できた。それが失われるという機会損失も発生する。
加えて、不正や転売によってキャンペーンが中止されたというニュースが広く報道されれば、企業イメージにも影響する。
つまり、キャンペーン中止によって企業が被る損失は、単に「余った景品が無駄になる」という程度のものではない。すでに投じた費用、本来得られるはずだった売り上げ、さらにはブランドイメージへの影響まで含めれば、その損失は決して小さくない。
それでも企業は、なぜIPコラボを繰り返すのだろうか?
なぜ企業は問題多発でも「IPコラボ」をしたがるのか?
筆者は10年ほど前まで広告会社に勤務しており、キャンペーンの企画も何度か行ったことがある。キャンペーン賞品の買い占めや関係者による横領は当時からあったのだが、現在ほど頻繁に行われることはなかったし、表沙汰になることもさほど多くはなかった。
最近、こうした問題が起きるようになった背景には、下記のような変化がある。
・SNSでの情報発信、情報交換の活発化
・フリマサイトでの転売の横行


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