「日本No.1から圧倒的No.1へ」――。これは「アパホテル」で知られるアパグループが掲げてきた目標だ。
直営、フランチャイズ(FC)、「アパトラベルホテル直接予約」(アパ直)で予約できるアパホテルブランド以外の宿泊施設の「アパ直参画ホテル」などを合わせたアパホテルネットワーク数は、建築・設計中を含めて国内外で約15万4000室(9月7日現在)に達する。すでに日本最大級のホテルチェーンだが、さらなる拡大を目指す。
拡大戦略は近年、アパホテルを軸とした出店から変化し始めている。最大の変化は、M&Aや提携を活用したマルチブランド戦略だ。昨年6月には、都市型ホテル「the b」(ザ・ビー)などを展開するイシン・ホテルズ・グループを傘下に収めた。アパグループにとって国内初のホテルチェーン買収となった。
さらには、ワシントンホテルなど上場ホテル企業の株式を取得し、大株主となっている。今後の戦略について、アパグループの元谷一志社長兼CEOを直撃した。
ブランドを使い分ける意図
――アパグループはホテル業界に占める客室数シェアを意識してきました。足元のシェアはどの程度と推計していますか。
アパホテルネットワーク数の15万室達成の時点で、国内シェアは大体10%程度とみている。
今後は、アパホテル単体のブランドを伸ばすことに加えて、イシン・ホテルズ・グループの「the b」などのホテルチェーンをいくつか増やそうとしている。「the b」は賃貸方式での展開であり、いろいろな形態のホテルが増えることでシナジーを出せるだろう。また、取得額は非開示だが、6月末には「EN HOTEL」(エンホテル)を取得した。
――EN HOTELを買収した理由は。
訪日客の比率が当社よりも非常に高く、平均滞在日数や同伴係数(1室当たりの平均宿泊人数)といった指標がアパホテルに比べて優れていたことが挙げられる。いわゆる連泊者向けの滞在型ホテルと考えている。私が視察した浅草の施設には、2段ベッドの6人部屋など、訪日客の家族滞在向けのような部屋もあった。
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