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アパグループ、藤田観光との「三角関係」でワシントンホテルの株価が急上昇…株を買い増すアパグループ元谷社長の見解は

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ワシントンホテル
首都圏では「ワシントンR&Bホテル」を展開しているワシントンホテル(編集部撮影)

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ビジネスホテルの「ワシントンホテルプラザ」と「ワシントンR&Bホテル」を展開するワシントンホテルが、株式市場でにわかに注目を集めている。

東証スタンダード市場に上場するワシントンホテル株は、5月11日の終値が2484円。800円台だった昨年1月から約3倍に上昇し、上場来高値の水準が続く。時価総額も昨年1月の約100億円から約300億円になっている。

株価上昇の背景にあるのは大株主である2社の動きだ。「アパホテル」を運営するアパグループと、「ホテル椿山荘東京」を旗艦ホテルとする藤田観光がそれぞれワシントンホテル株を買い増している。

ワシントンホテルは1961年、中部財界からの出資で「名古屋国際ホテル」として設立された。設立時の初代社長には、藤田観光の小川栄一社長(当時)が兼務で就いた。69年にワシントンホテル1号店を名古屋で開業し、全国展開するため79年に現在の商号に変更した。

小川氏は藤田観光でも「ワシントンホテル」の展開を始めた。ワシントンホテルと藤田観光は商標を共同出願し、チェーン展開を行ってきた。97年には運営主体を明確にする目的で、ワシントンホテル側のホテル名称を「ワシントンホテルプラザ」に変更した。

アパ急浮上の中で藤田観光が追加取得

そうした経緯もあり藤田観光は、ワシントンホテルの設立時から出資している丸栄(昨年10月に医薬品などを手がける興和グループの企業と合併し、現在は興和ファシリティズ)に次ぐ2位の大株主だ。株式保有比率は、2025年3月末時点で丸栄が11.82%、藤田観光が7.1%だった。

19年の上場時から筆頭株主・丸栄、2位株主・藤田観光という構図に変化はない。ただ、ここにきて3位株主として急浮上してきたのがアパグループだ。

アパは25年2月から、水面下でワシントンホテル株の取得を進めていた。株価が1000円前後だったころだ。ワシントンホテルは同年3月末時点の株主名簿でアパの株取得を把握していたという。

アパが大株主となったことが公になったのは今年4月1日。アパホールディングス(HD)、アパホテル、アパリゾートの3社でワシントンホテル株の5.08%を保有したと大量保有報告書で明らかにした。さらにアパは、4月10日までに保有比率を6.24%へ引き上げた。保有目的は「純投資」とする(保有比率は自己株を含めた発行済み株式総数ベース)。

アパによる大量保有が明らかになった4月2日、買収観測などの思惑が生まれ、ワシントンホテル株はストップ高となった。終値は前日比21.8%上昇の1677円となり、年初来高値を更新した。

ところがアパに呼応するかのように今度は藤田観光が動いた。5月1日にワシントンホテル株を追加取得。保有比率を7.1%から10.22%へと引き上げた。

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【追加取得をめぐる藤田観光とワシントンホテルの説明】

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