ところが今は、「察することを要求する」よりも、「指示が明確であること」が求められます。例えば、「この資料、なるべく早く修正して」と伝えても、人によって「早く」の捉え方が違います。
「明日の会議で使うので、今日17時までに、この3か所を修正してほしい」と伝えることによって、相手は何をすればいいのかが明確にわかります。さらに、「ここを直すと、数字を比較しやすくなるから」と理由まで伝えれば、単なる作業ではなく仕事の目的も理解できます。
昔は「察する力」が評価されましたが、今はむしろ、上司側の「言語化する力」が問われる時代になったとも言えます。
若い世代が嫌がることとは
そうは言えども、「今は何を言ってもハラスメントと言われそうで怖い」「褒めても響かないし、叱れば辞めてしまう。どうすればいいんですか」という声もよく聞きます。
確かに、上司が気を遣う場面は増えました。ただ、若い世代が「何でも嫌がる」わけではありませんし、すべてを若者主体で考えることもありません。
彼らが嫌がることは、理由がわからないこと、基準が見えないことです。
物心ついた時から、情報が常に周りにあり、回答がすぐに与えられてきた世代です。曖昧さに対して不安を覚えるのは、致し方ないと言えます。
「普通そうするでしょう」
「常識で考えて」
「みんなやってるよ」
こうした言葉は便利ですが、その「普通」や「常識」の感覚は、個々人、世代や経験によって違います。これからの管理職に必要なのは、
「私はこうしてほしい」
「その理由はこうです」
「あなたはどう思う?」
と、言葉にしてすり合わせることです。


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