――セキュリティに関し、組織体制の特徴はありますか。
グループ全体のリスクを管理するリスクマネジメント会議があり、その下にコンプライアンス、内部統制、情報セキュリティの3つの委員会があります。執行役員を拝命するにあたって、私が情報セキュリティ委員会の委員長に任命されました。ここに、グループ各社に対しセキュリティに関する指示・命令等を強く発信していく機能があります。
グループ会社で何かあったとき、本社が早く情報をキャッチしなければなりません。そこでわれわれが旗を振りながらグループ各社に共通のツールを入れて、24時間365日監視できるような状況をつくろうとしています。
昨年にインシデントが発生した時の対応のために、TOHO-CSIRTという全社横断的な組織を立ち上げていますが、今年1月には日本シーサート協議会にも加盟しました。この組織でいわゆる机上訓練をすでに2回行っています。ここで浮上した問題点を潰す活動も始めています。今後はグループ会社でも机上訓練を実施するほか、各社社長向けのセキュリティ教育を展開する必要があると考えています。
――CISOとCIOを兼務されていますが、動きやすいですか。
先ほど申し上げたように、ITとセキュリティは表裏一体なので兼務によってスピーディーに対応できます。ただ、これはフェーズによるので、ある程度のレベルまで対策が進んだら分けてもいいのかなと思っています。
現代の「エンタメ系コンテンツ」のリスクとは?
――エンタメ業界特有の脅威はありますか。
現在のエンタメ系コンテンツはほぼデジタル化されています。ですからサイバー攻撃され、ランサムウェアで暗号化されるとどうしようもない状態になってしまいます。しかも他業界と比べ、コンテンツはデータのサイズが非常に大きい。それを安全に保管して守っていくには、一般的なデータ保護と比べコストや技術的な負荷が大きいのです。そうした点が、エンタメ業界の特徴ではないかと思います。
映画館で上映作品をスマホで撮影し、流出させるようなものも、ある意味情報セキュリティのリスクで、業界特有の課題だと思います。そうしたものも含めて、テクノロジーを担当している組織として何ができるか考えていかなければと思っています。


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