――今年3月に始めた会員プラットフォーム「TOHO-ONE」は、32年までに会員数1000万人という野心的な目標を掲げています。
TOHO-ONEは今まで映画、演劇、商業施設などで別々の管理がなされていたお客様情報を1つのIDに集約してオンラインとオフラインを連携させるものです。既存IDを持つお客様の移行を含め、半年もたたないうちに会員数は数百万人規模になりました。
個人情報をまとめてお客様にリーチできるのは非常に有効ですが、一方で、膨大な個人情報を持つことになり、それをしっかり守っていかなければいけません。資生堂でも同様の取り組みをしてきましたが、パーソナライゼーションの推進とセキュリティ強化はセットだと思っています。
――サプライチェーンのセキュリティ対策はどうお考えでしょうか。
経産省が推進する「SCS評価制度(サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)」が、26年末に開始されます。この評価制度は5段階の星の数で評価され、星3つを取ると委託先へのサイバー攻撃を含めた形で最低限の備えができているレベルになります。当社では、2年以内にグループ全社で星3を取得することを社内的な目標に掲げています。こうした取り組みを通じ、サプライチェーンのセキュリティリスクを低減し、必要な対応策をやっていこうとしています。
セキュリティは「ネバーエンディングストーリー」
――最後に、今後取り組みたいことについてお聞かせください。
セキュリティは自社だけで抱えていてもなかなか出口がない、ネバーエンディングストーリーのような活動です。これはある程度オープンに情報の連携や意見交換をしたほうがよい領域なので、積極的に手を取り合って立ち向かうことが重要だと思っています。
昨今はセキュリティ対策に対する投資家の関心も高く、株価に影響するレベルになっており、東宝としてどんな取り組みを行っているか、もっとアピールしていかなければいけません。私としては、どこかのタイミングで社内外に向けたセキュリティ報告書を定期的に出していきたいと考えています。そして関心を持ってくださる会社があれば情報を交換し、お互いにセキュリティのレベルを上げていく。そんなことができればすごくよいのではないか、と思っています。





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