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YouTuberの福島大学への"学歴差別"発言が炎上 「学歴第一主義」のキャラ設定が今回は通じなかった深層

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的外れな学歴イジリのネタになった福島大学(写真:route134/PIXTA)
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大学は教育機関であると同時に、研究者が専門的な知見を積み重ねる研究機関でもある。それぞれの大学の価値を考えるなら、本来見るべきなのは、そこで何を学べるのか、どのような研究者がいて、どのような研究が行われ、その成果が社会にどう還元されているのかという部分である。その価値は、入学試験の偏差値とは別物である。

wakatte.TVは本件を謝罪、当該動画についても削除した(画像:wakatte.TV公式Xより)

今回の件が批判されたのも、その意味で的外れな発言だと思われたからだ。福島大学が原子力災害や環境放射能について研究することには、福島第一原発事故を経験した地域に存在する大学だからこその意味がある。事故後の環境の中で放射性物質がどのように変化するのか、それが自然環境や地域社会にどのような影響をもたらすのかを長期的に研究することは、福島という場所に根ざした重要な社会的課題である。

そのような研究に対して、大学の入試難易度を根拠に「触らせたくない」と評することは、単に差別的であるだけではなく、研究という営みを評価する物差しそのものを間違えている。入試偏差値という受験生向けの指標を、そのまま研究者の専門性や研究機関としての能力に当てはめてしまっている。その意味では、今回の発言は単に不適切だっただけではなく、大学とは何か、研究とは何かということについて根本的に的を外していた。

笑いの設計が甘かった

しかも、福島という土地には2011年の東日本大震災と原発事故が残した重い記憶がある。言うまでもなく、それらは日本中の人々に悲劇をもたらした歴史的な大事件だった。そのような性質のものを扱う際に安易な「学歴イジリ」の手法を使えば、配慮がないと批判されるのは当然である。

wakatte.TV側としては、それも含めて「学歴しか見ない愚かな人物」を演じているのだ、ということなのかもしれない。このチャンネルでは以前から、学歴至上主義を極端に誇張するキャラクターを演じることで笑いを生み出してきた。まともな観点で大学を評価することにこだわっていたわけではない。しかし、だからこそ問われているのは、その笑いをどれほど自覚的に設計できているかということなのだ。

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