NISA口座の3割は「残高ゼロ」
――昨年末時点でNISAの累計投資額は71兆円と、政府目標の27年末56兆円を大きく超過しました。一方、口座数は2821万口座と、政府が掲げる3400万口座からは距離があります。
口座数もそうだが、利用率も重要だ。NISA口座全体の3割は買い付け額がゼロ。口座は開いたけれど、使っていない。背中を押す必要がある。
当社は2025年に『地球の歩き方 オルカン』を出した。投資先がどんな国かを紹介した本だ。こんなふうに、取っつきやすいものを出したり、定期的にファンミーティングを開いたりして、「投資は怖いものじゃないから、始めてみてください」というメッセージを発信してきた。
これから重要になるのは、投資を続けてもらうこと。NISAが始まって以来、まだ大きな調整局面が訪れていない。昨年のトランプ関税や、今年のイラン情勢などで株式市場が乱高下した時に、当社は「マーケットの中にいてください」「長期で積み立ててください」というメッセージを出した。適切な情報を提供しつつ、NISAの口座数や稼働率の拡大に貢献したい。
――オルカンに代表される投信「eMAXIS」シリーズは、09年の誕生時は一部の投資家のみ知る商品でした。今やシリーズ合計の純資産総額は34兆円に達し、会社の中核ビジネスになりました。
名実ともにど真ん中の事業で、特に(運用コストの低い)Slimシリーズは大きな収益源に育った。のべ1000万人以上のお客様に投資いただいており、相場に関係なく安定した資金フローがある。この顧客基盤を新しいプロダクトやサービス、ブランドにつなげていくことが今後のテーマだ。
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