開発着手は2022年11月で、体制はプログラマー1名とディレクター1名にすぎない。この規模での開発を支えたのは、完成済みのクラウドAIを部品として使える環境だった。
ためらいつつ、最初の買い手に
実証を終えた嶺井第一病院は、システムを買うことにした。與那城氏は当初、前例のない製品の最初の買い手になることをためらったが、実際に体験した経営層から「ここまで価値のあるものを共に築けたのだから、ファーストユーザーとして名乗り出て問題ない」と背中を押されたという。新聞報道をきっかけに近隣の急性期病院にも取り組みが知られ、転院先として同院を選ぶ動きが生まれつつあることも、経営面の追い風になっている。システムはライセンス契約で売る。価格は公表しておらず、個別の見積もりだという。
用途も広がっている。名字を入力してもらうだけで意識レベルの確認に使えるほか、言葉の機能そのものに障害がある失語症の患者でも、「あり」と入力して「ありがとうございます」の候補を選び、音声で気持ちを伝えられた例が出ている。


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