ポルシェでみると「911カレラTカブリオレ」(2257万円)と「911カレラSカブリオレ」(2530万円)の間にある。ちなみにこれらの911は後輪駆動。
操縦したときのキャラクターでいうと、グランカブリオは911カレラとはまったく違う。いい意味で、もっとゆるやかで、オープンドライビングの楽しさを主眼に感じさせる出来だ。
すばらしいのはエンジン。ハイブリッド化されていないのが逆にアピールポイントになっている、とマセラティ自身が述べている。
実際そのとおりで、下の回転域はややトルクが薄いが、そこからアクセルペダルを踏み込んでいったときの吹け上がりのスムーズさは極上だ。
おとなっぽい魅力こそグランカブリオの真骨頂
エアサスペンションは、高速ではしっとり快適に、山岳路ではしっかりふんばって、全長ほぼ5mのオープンボディを軽快に楽しませてくれる。
スタイリッシュなオープン2+2シーターというのは、スポーツカーとはまた違う、なんというか、おとなっぽい魅力を持つ乗りものだ。
グランカブリオの真骨頂はそこ。学生時代の運動部ではなく、大人がたしなむスポーツと例えればいいだろうか。
スポーツカー好きが乗っても、あるいはセダン好きが乗っても……、つまり両極からのアプローチに、ともにちゃんと応えてくれるはずだ。
かつてはレース表彰台の常連であり、戦後も数かずの魅力的なスポーツモデルを送り出してきた栄光は過去のものでない。
カリカリのスポーツモデルが欲しい人のためには、GT2ストラダーレやMCプーラ・チエロがある。
マセラティというブランドが好きで、どこへ出かけるにも気持ちよく移動したい。そんな人は少なくないのではないか。
1980年代には「ビトゥルボ」シリーズ、ちょっと前には「レヴァンテ」や「ギブリ」の人気があった。それに比べると、昨今のマセラティにちょっと停滞ぎみな印象があるのも事実。
マセラティの存在を忘れかけていた……という人は、グランカブリオを試してみてはどうだろう。


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