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オープンAI、アンソロピックの覇権争いの行く末とは 佐々木俊尚氏が語るテクノロジーの進化が止まらない深い理由

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世界とAIのイメージ
AIの登場と普及は人を幸せにするのか? 人類とテクノロジーの歴史から読み解く(写真:Kostiantyn Postumitenko/PIXTA)
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たとえばプライバシーをどう扱うかという難しい問題がありますが、AI開発で先端を走っている米中はプライベートなデータの保護をきちんとしてこなかった。

EUにはGDPR(一般データ保護規則)という法律があり、日本でも個人情報保護法が2005年に施行されました。当時私も政府の委員などをしていましたが、多くの事業者から、「もう少し細かいガイドラインを出してもらわないと、怖くてプライベートデータを扱えないですよ」と苦情気味に言われたことがあります。

テクノロジーは進化し続ける

結果として、欧州や日本は積極的にはビッグデータを集めないという方向に進んでいきました。一方でアメリカはフェイスブックやグーグルが大量にデータを集めていきます。同様に中国もそこまでの配慮はなく自由にやっている。

そうして大量のデータを集められたことが、今の生成AIの前段階のテクノロジーである深層学習を一気に進めることを可能にしたという背景があるんです。

もし今後、アメリカの大統領、あるいは国家が「AI企業に自由にやらせすぎたので、これからはビッグデータを集めないようにします」と決めたらどうなるか。中国だけが突出してAI先進国に突き進んでいくことが想像できます。

結果的に中国という一党独裁の強権国家が非常に優秀なAIを持って、それが世界を支配するという方向に進んでしまう可能性が十分にある。

いずれにしても開発に突き進んでいくのであれば、とにかく(自分たちで)やってしまうしかない、ベストではないかもしれないけれど、それがベターな方向性としてありなんじゃないの、という考え方がテック業界内では一般的にあるわけです。

もちろん理論的には、すべての国が同時に同じ強度で規制することはありえるかもしれないけれど、現実の今の国際情勢を見ればそれはほぼ不可能でしょう。

過去の人類史で見ても、テクノロジーの進化は止まらないと言えます。文明が滅びない限り、テクノロジーは進化し続けるのです。

それには古代ローマのコンクリートのような例外もあります。これは現代のものよりも強固で優れていたと言われますが、その技術は帝国の滅亡とともに失われました。

逆に言えば、古代ローマ帝国の滅亡のようなことが起きない限り、テクノロジーは滅びることはなくどんどん進化し続けるという、ある種の宿命にあります。

つまり私たちが現代文明を滅びさせるということをしない限りは、テクノロジーは進化し続けるという前提条件の中で生きていくしかない。

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