こうして、私の「買わない生活」が始まった。
で、どうなったのか?ということを書いたのが、この本である。
とりあえず、結論から申し上げる。
その結果は、心底驚くべきものであった。というのはですね、つい先ほど、何かを得れば何かを失う、それが人生の大法則と書いた。ところがどっこい、そうじゃなかったのである。
私は何も失いはしなかった。それどころか、私は「買わない」ことですべてを手に入れたのだ。
欲しかったものは「買わない」ことで我が手に転がり込んできた
決して言葉上のごまかしなんかじゃない。文字通り「すべて」である。おしゃれな服、美味しい食事。快適な家。健康、友達、自由な時間、有り余るエネルギー、さらには老後の安心、そしてなんと、お金まで!……どれもこれも、かつて買いまくってきた時代に心から切望し、でも結局のところ決して満足に手に入れることができなかったものばかりである。
それが、ああなんということだろう。「買わないこと」で、そのことごとくが我が手に転がり込んできた。ってことは、私はついに幸せを手に入れたのだ。世の中には美味しい話なんて「ない」なんてことは全然なかった。美味しい話は「今ここ」に存在したのである。信じられない? そりゃそうだろう。私自身が一番信じられない。だからこそ書いてみた。
一体どうしてこんなことになったのか。これは誰よりも自分のための記録である。


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