不調の要因を聞くと、「回答が難しいのですが、子ども向け市場の縮小が最も大きいと考えています。当社に限らず、他社でも子ども向け市場は苦戦しているようです」と立原氏は回答した。
8月上旬には、トイザらス・アジアのCEOであるレオ・ツォイ氏が10月1日付けで香港の大手不動産デベロッパーである恒隆地産(Hang Lung Properties)の次期CEOに就任することが発表されている。現状、トイザらス・アジアからはツォイ氏の後任が発表されていない。
同社にとって、キダルトへの転換は現状打開の切り札となり得る。とはいえ、キダルト関連の売り場を展開する店舗を現在の約80店舗から著しく増やす予定はないという。上述したように、キダルトへの転換が売上増につながりにくい立地もあり、需要を見ながら品ぞろえを柔軟に調整していく考えを示した。
店舗数そのものも大きく増やさず、「スクラップ・アンド・ビルド」を軸に160前後を維持する見込み。集客が難しくなっている店舗を移転するほか、ショッピングモールへの開業に注力していくという。
キダルトの熱が玩具市場の成長を牽引する
例えば、2026年2月に移転開業した青森の店舗は、ロードサイド寄りの立地から、2024年に開業したショッピングモール・シーナシーナ青森へ移転したところ、集客力が向上した。また、2026年8月に開業した「ビバモール寝屋川店」では、開業時に約280名の行列ができるなど大きな反響を得た。
「現在の店舗は、ほぼショッピングモール内にあります。子ども向け玩具は誕生日やクリスマスなど特定の利用に限られるため、来店回数と接触頻度の向上が重要な課題です。ショッピングモールを訪れたついでの衝動的な購入や日常的な来店を促せたらと」(立原氏)
立原氏は、アニメの流行に相関して数年で流行が移り変わる子ども玩具市場と比べ、キダルト市場は流行が長く続く傾向があることにも言及した。
大人は趣味として長く商品を買い続ける人が多く、「ミニ四駆」やタカラトミーが販売するコマ玩具「ベイブレード」は、まさにその好例だという。今や、キダルトの熱が玩具市場の成長を牽引する大きな原動力となっている。


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