だがその姿が感動を呼び、以降は毎年恒例の企画になった。さらにチャリティー番組のイメージに合わない(実際、『24時間テレビ』を笑いのネタにもしていた)と誰もが思っていたダウンタウンを司会に起用した意外性もプラスに働き、1992年の視聴率は17.2%へと急上昇。これはその時点の歴代最高記録で、日本テレビの目論見は成功したのである。
間寛平は翌1993年にもリベンジで走り、1995年には3度目のマラソンランナーになっている。この年、阪神・淡路大震災が発生。関西在住の間も被災し、自宅を失っていた。被災地の人びとを元気づけたいという思いで、間は神戸から日本武道館まで1週間かけて何と600kmを走り抜いた。
このあたりから、24時間テレビのマラソンランナーは特別な意味合いを帯びるようになる。番組の視聴率も15%前後を推移し、高いときには20%近くまでに達した。その多くの場合で、マラソンのゴールシーンが瞬間最高視聴率を記録している。40%を超えたことも一度ではない。
話題になったランナー マラソンと異なるパターンも
「今年のマラソンランナーは誰か」ということも年々注目度を増し、日本テレビの番組で大々的に発表されるようになった。
ランナーはお笑い芸人のことが多いが、俳優、歌手、アイドル、タレント、アナウンサー、弁護士などさまざま。年齢的には30代から40代が多い。
最高齢は2011年の徳光和夫で70歳。一方、最年少は2009年のイモトアヤコで23歳。イモトは126.585kmという女性ランナーの最長記録も保持している。ちなみに男性ランナーの最長距離は1993年に間寛平が走った200kmである。
ランナーは事前発表で、1人で走るのが基本だが、2010年代くらいからは趣向が凝らされるようになった。
たとえば、2012年は佐々木健介・北斗晶一家が4人で計120kmを走るかたち。当時次男は9歳で、ランナー全体の最年少記録(走ったのは4km)となった。このあたりから駅伝・リレー形式が増え、2019年から2021年まではコロナ禍もあってこの形式が続いた。
放送当日になってランナーが発表されるパターンも生まれた。2023年のヒロミなどがそうだが、特に2017年のブルゾンちえみの場合は走る瞬間まで本人も知らされていないというサプライズ発表だった。
翌2018年のみやぞんも異色の形式で、マラソン100kmにとどまらず、水泳1.55km、自転車60.4kmを追加したトライアスロン。体力自慢のみやぞんらしい超人ぶりだった。
年ごとの事情はあるにせよ、マンネリを防ぐために付加価値をつけようと腐心している様子がうかがえる。番組自体も50回近くを数え、1992年以来のエンタメ路線のなかで試行錯誤が繰り返されているのだろう。


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