これが中学生の話であるというのだから驚きである。情報の伝達速度の差を追いかけ、相場を読むというのは、単にゲームが強いだけでは絶対にできない。市場全体で人々が何を欲しがっているか、これから何を欲しがるようになるか――そこまでを読み切る目が必要になる。
「強めに言っておきたいのは、転売ではないです。買い占めて相場を吊り上げたんじゃなく、国家間、地域間でカードをスムーズに流通させる行商人です。海外で仕入れたカードをヤフオクに出したり、東京で買ったカードを地方で売ったり、その逆もしてました」
当時、カードの流動性は高くなく、欲しいものがそもそも目の前にない、もしくはあったとしても非常に高価な場合が多かったという。
「そもそも今みたいに、きちんと地域に在庫がないんですよ。カードゲームショップでシングルカードの取り扱いがなかったり、ヤフオクや通販なんて大人ですら一部の人しか使わないので、わりとお得意さんに頼まれたものを普通に仕入れて売るだけでも利益でした。
今なら確実に需要のないビジネスですが、当時2000年です。カードゲームの会社にいるから本当にここ間違われたくないんですが、相場より釣り上げて売るではなくて、相場が場所によって違ったので、地域のお店と変わらない値段で売ったり、その地域の取引指標を司る人(地域でお手本になってた人)の言う値段で売ってました」


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