本書における「仕事ができる人」の定義は、自分の時間・情報・思考・エネルギーをきちんと整理し、限られたリソースで結果を出し続けられる人です。
この整理のプロセスにおいて最も重要なのは、「やること」と「やらないこと」を決める、つまり自分と他人の間に明確な「境界線」を引くことです。
突発的な依頼が来たとき、反射的に「はい」と言う前に、一度だけ立ち止まってみましょう。その依頼は、今抱えている重要なタスクを中断してまで、やるべきことでしょうか? それを引き受けることで、本来出すべき「成果」の質が落ちてしまわないでしょうか?
相手からの期待に応えることと、相手の言いなりになることはまったく別物です。本当の意味で相手の役に立ちたいのであれば、自分のリソースを最も効果的な場所に配分する責任があなたにはあるのです。
依頼の「賞味期限」を明確にする
もちろん、突発的な仕事がすべて悪なわけではありません。組織で動いている以上、急なトラブルや優先度の高い案件は必ず発生します。問題は、それらを「整理せずに」すべて同じ優先度で受け止めてしまうことにあります。
依頼を受けた瞬間に頭のなかですべき整理は、一つだけです。「この依頼の『賞味期限(本当の最終期限) 』はいつか?」を確認すること。
多くの場合、依頼主の「急ぎで」という言葉には、具体的な根拠がありません。ただ、自分から早く手離れさせたいから、忘れないうちに頼んでおきたいから、という理由で「至急」と言っているケースも多々あります。


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