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同志社国際高校の事故「第三者委員会報告書」で判明した全貌…「安全配慮」が形骸化する組織の致命的欠陥

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学校法人同志社ホームページ
学校法人同志社のウェブサイトで調査報告書が公開された (画像:学校法人同志社ホームページ)
  • 妹尾 昌俊 一般社団法人ライフ&ワーク代表理事、OCC教育テック大学院大学 教授
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特別調査委員会による報告書(写真:編集部撮影)

安全配慮義務とは、危険を伴う活動を行う場合には、事故の発生を防止するために十分な措置を講ずるべき注意義務を指す。

本件事故発生に至るまでの上記認定した事実関係を前提にすると、同志社国際高校の設置者である学校法人同志社には明らかに安全配慮義務違反があり、具体的には、①辺野古ボートコースについて事前調査を行う義務、②辺野古ボートコースを実施するのであればその安全性を確保した研修旅行計画を策定し、実施する義務、及び③本研修旅行における辺野古ボートコースの具体的内容を生徒及び保護者に対して事前に適切に説明する義務のいずれの義務にも違反したものと認められる。(報告書p.134)

①事前調査を行う義務について、報告書は以下のように述べている。少し長くなるが、重要な箇所なので、引用する。

辺野古ボートコースのような海上での活動は、転覆、落水、急な天候悪化等による事故が一度起きると重大な被害に繋がりやすい典型的な高リスク活動であるし、辺野古ボートコースは、同志社国際高校が、旅行会社を介さずにc1 氏(引用者注:死亡した金井船長)に対して直接依頼して実施した独自プログラムであり、実際に下見をしなければどのような危険が存在するかといった点も判断できないことに鑑みると、同志社国際高校においては、辺野古ボートコースの導入や実施に先立ち、辺野古現地の下見を行い、乗船するボートの大きさ・形状や性能、具体的な乗船方法、救命胴衣の有無、当日の航路の内容、周辺海域の安全性、本件ボートが辺野古における抗議活動に使用されている船舶であるか否か、海上運送法上の事業登録や法令上の手続(海上運送法に基づく届出等)の要否・有無といった安全性に関する基本的な事項を、自らの責任で慎重に調査する必要があった。(中略)
同志社国際高校が行った事前調査は、2022 年度辺野古ボートコースの導入時に、生徒が乗船するボートはc1 氏が操縦すること、c1 氏が船舶免許を保有していること、ボートの定員が10 名程度であること及び人数分の救命胴衣が備置されていることの確認のみであり、最も肝心な下見は行われず、それ以降も、一度も、辺野古現地での下見は行われなかった。(中略)
同志社国際高校は、生徒の生命・身体の安全を第一に考えるべき立場にあるにもかかわらず、本来当然に行われるべき辺野古現地の下見を一度も行うことなく、従前から関わりがあったc1 氏に対する根拠のない盲目的な信頼の下、辺野古ボートコースの導入を決定し、辺野古での反対活動に関するインターネット上の情報やc1 氏の著書の確認といった容易な方法からすらも調査に着手した形跡がなく、2022 年度の実施以降、事故が発生していないことから辺野古ボートコースは安全であるという何ら合理的根拠のない思い込みに基づき、必要な事前調査を行わないまま継続を決定してきたものであって、学校として必要とされる事前調査が尽くされていたとはおよそ認められない。(報告書pp.135-136)

②安全性を確保した研修旅行計画を策定し、実施する義務については、高校が備えていた「危機管理マニュアル<学校安全対策マニュアル> 2024年版」には、「校外活動全般について記載がないうえに、事前の危機管理に関する記載は一切定められていないという不備が認められた」。また、同校ならびに学校法人同志社において、危機管理委員会などの「リスク管理を担当する機関は形骸化」しており、ほとんど機能していなかったと評価した。

他人任せの連鎖が形成される組織風土があった

事故が発生した原因は、①2025年度辺野古ボートコース実施にあたっての安全管理体制等の不備、②リスク管理体制等の機能不全、③安全管理に関する検証を妨げた組織風土、④安全管理に関する意識の欠如にあった、と第三者委員会は指摘している。

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