この未来を考えるうえで、象徴的なのが東北大学です。
2025年1月に報じられた東北大学の会見では、滝澤博胤理事・副学長が「25年後のあるべき姿として総合型選抜に移行する」と発言し、2050年までにすべての入試を総合型選抜に切り替えていく方針を明らかにしました。
国立の難関大学が「一般選抜をなくす方向」を示したということで、教育業界でもかなり話題になりました(※1)。
東北大学が示した「一般入試をなくす」という方向
こう聞くと、「東北大学まで推薦になるのか。じゃあ、もう勉強しなくても大学に入れる時代になるんだ」と思う人がいるかもしれません。
でも、ここが非常に重要なのですが、東北大学のAO入試は、全然そんな入試ではありません。同じ会見で滝澤副学長は、「学力は研究大学として大前提。プラスアルファの部分を見させていただく」とはっきり述べています。
学力を落とすのではなく、その上に「東北大学で何を学びたいか」「将来どう生きていきたいのか」を面接で評価する、という設計です(※2)。
東北大学アドミッション機構が公表している教育学部アドミッション・ポリシーを見ても、たとえばAO入試Ⅱ期では「筆記試験で論理的思考力と英文読解力を評価する」と明記されており、面接ではその上に表現力や意欲、人間性を見る仕組みになっています。AO入試Ⅲ期では大学入学共通テストの成績が判定に使われます(※3)。
つまり、「テストをやめて人物を見る」のではありません。「テストもやるし、人物も見る」のです。自分は、ここに10年後の大学入試の姿がかなり表れていると思っています。


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