検察官は、被告人が動物を殺した後、どのように受け止めていたかを尋ねた。
検察官:ペットを殺害した点は、酔いが覚めたらどういうふうに思ってたんですか。
被告人:うわぁ、やってもうたんかな、と。
検察官:それは「やっぱり」って感情なのか、「驚き」なのか、どっちですか。
被告人:ペットの命を軽く見てたのは事実なんで、うわぁ、やってもうた、と。
被告人はマックスのことを「かわいいと思ってた」とも話した。
一方、被告人質問を通して印象に残ったのは、命を奪ったことへの反省や後悔を示す言葉が、聞かれなかったことだ。
酒が原因の一つだと本人も認識していた。それでも対策がとられないまま、ウサギ、そして2匹の犬への被害が繰り返された。
その経緯を聞くほど、なぜ途中で止められなかったのかという疑問が残った。
わずか5日で繰り返した犯行、保護観察付きに
検察官は論告で、愛護動物の命を軽んじる態度は明らかであり、犯行は残忍かつ悪質だと指摘した。
室内でペットを飼えば、排泄物などで部屋が汚れることはあるもので、それに逆上し命を奪ったことは身勝手だと非難し、拘禁刑1年を求刑した。
一方、弁護人は、計画的に虐待を続けていたのでなく、いずれも突発的な犯行だったと主張した。事件後は犯行を素直に認めており、今後は完全に酒を断つため家族と協力していくとして、寛大な判決を求めた。
裁判官は、わずか5日という短期間で2度の犯行を繰り返していることなどを踏まえ、被告人の更生には公的な支援が必要だとして、保護観察を付した理由を説明した。
法廷で裁判官が口にした「飼うのは望ましくないのでは」という言葉が重く残った。

