実は世界一周にあたって各地の日本人宿を訪ねる計画もあったが、コロナ禍の間に多くが姿を消していた。
翻訳アプリやSNS、最近だとAIの登場で、日本語コミュニティに頼らずとも世界一周しやすくなったし、役割を終えつつあるのかもしれないが、バックパッカーの「共通言語」が減っていくのはやはり寂しい。
車の中でずっと隣に座って日本語を話していたハッサンは、別れ際、道端に生えているヤシの葉でラクダを作って渡してくれた。
砂漠の入り口に着いた
2泊3日のサハラ砂漠ツアーだが、砂漠の入り口メルズーガに着いたのは2日目の夕方だ。ここからラクダに乗ってキャンプサイトまで移動し、1泊するという。
1泊分の荷物をリュックに入れ、夜の冷え込みに備えてダウンコートを着ていると、スタッフから「荷物は自分たちがキャンプサイトまで運ぶから、ダウンは脱げ。暑くて倒れるぞ」と言われた。
素直に従った。
この判断が後に騒動を巻き起こすことになるとは、このときはまだ知る由もない。
後編に続きます。


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