そして、この“自由な時代”という状況は、かつての山田の“希望的観測”が実現したものとも言える。新会社への移行期であった24年1月、山田はこう語っていた。
「僕たちは、ある意味縛りがあったので。それが、今後は自分たちに委ねられていくだろうし、(中略)自分次第でどうにでもなれるという希望を抱いていて」
自分次第でどうにでもなれる――事務所の変化を味方につけながらたどり着いた1つの場所が、事務所初のソロでのドームツアーなのかもしれない。そして、山田だけではなく、各々に委ねられたことで露わになった多くの才能たちが、ソロアーティスト活動でそれを発揮している。
山田もそうだが、もともとこの事務所にはグループのライブ演出を担当したり、オリジナル舞台をイチから作り上げたりと、創り出す能力の高い人材が多い。つまり、簡単に言えば“ただ言われたまま歌って踊る”だけの人たちではないのだ。だからこそ、この「自分たちに委ねられていく」体制とも相性がよかったと言っていいだろう。
「4つくらいコンサートを見たような充実度」の山田涼介ライブ
では、実際のソロのライブはどうだったのか――筆者も観に行ったのだが、一言で言って、とんでもなく素晴らしいクオリティで、度肝を抜かれたと言っていい。
東京ドームの中をバルーンに乗って飛行し、スタンド席の最上段付近まで近づく山田に、ドームは奥のほうまで興奮の渦に巻き込まれた。空中にいる間はジュニアが地上を埋めてパフォーマンスするなど、ソロで東京ドームに立つことによる“遠さ”を感じさせない。


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