自分が単独で主題歌を務めることをよしとせず、それどころか活動を辞めることまで考えるほどショックだったソロデビュー。山田は「置いていくようなこと」という言葉で当時の心情・メンバーへの想いを語っている。
「ヤだよ、置いてくようなことすんの! 大好きなんだもん。みんなのこと(中略)すべてはJUMPのためになるんだって信じてたから、ここまでやってこれたわけで。でも、がんばればがんばるほど、結果的にみんなを傷つけてしまう……」
山田が傷ついた根底には、グループを大事に思い、優先する思考が根底にあるのだろう。自分だけ売れればいいわけではないという、あくまで“グループありき”の感覚が透ける。結果、メンバーに背中を押されることで、山田は最初のソロデビューを迎えることになるので、この山田の思考を「考えすぎ」「優しすぎ」だと思う人もいるかもしれない。
もちろん、この考え方は山田自身の優しさや性格も多分に影響しているものではあるだろう。だが、それだけではないはずだ。ジャニーズ事務所時代から全体に浸透していたのが、この“グループありき”の感覚なのではないだろうか。
ジャニーズ事務所が「ソロを含めた“バラ売り”」をしなかった理由
1995年の光GENJI解散から、2016年のSMAPの解散までの約20年の間、実はジャニーズ事務所にはグループの解散がなかった。もちろん、この期間にもどんどんと新しいグループがデビューしていったにもかかわらず、である。
多数のジュニアの中から選ばれた、個性輝く人気者たちが続々と世に出ていったわけだから、それぞれにソロでのアーティスト活動を許せば、多くの利益を生んだはずである。だが、前述したようにそうはならなかった。


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