まず、その土台となるのが教員同士の連携だ。小中学校のグローバル・スタディ科主任・担当教員が合同で研修を行い、小学校の教員は中学校でどのような学習をするのか、中学校の教員は小学校で何を学んでいるのかを知る機会を設けている。
「お互いの授業を見学したり、合同研修で子どもがつまずきやすいポイントを確認したりするほか、グループワークでは、それぞれの学校が抱える課題や困りごとも共有します。主任研修会は年2回。夏休みにはオンライン研修も行い、小中の学びをつなぐための情報交換を続けています」
こうした連携を実際の授業で支えているのが、複数の教員による「複数の目」だ。さいたま市では、小学校1~4年生では基本的に担任とALTが授業に入り、5~6年生では専科教員または担任が非常勤講師とともに指導し、ALTもおおむね2回に1回程度入る。
中学校でも、英語教員に加えて週1~2回程度ALTが授業を補助する。ALTは市が150人を直接雇用し、年間12回の研修も実施している。
「複数の教員がいることで、1人が授業を進める間に、もう1人が子どもたちの様子を見ることができます。発話しない、ノートが止まっている、ペア活動で固まっているなど、ちょっとしたつまずきにもすぐ対応できます」
例えば、「こう言いたいけれど、英語でどう言えばいいかわからない」という子には、まず日本語で思いを確認し、「こんな言い方ができるよ」と伝える。ペア活動やインタビューで言葉が出てこない子にはヒントを出し、相手を見つけるのが難しい子には、教員がさりげなくマッチングする。
授業を進めながら子どもの様子を見取り、必要なところにすぐ手を差し伸べる。その「複数の目」が、苦手な子を置いていかないための大きな支えになっている。
一人ひとりのつまずきに応じた支援
もちろん、学び方も一律ではない。
「苦手な子や苦手意識のある子には、一人ひとりに合った学び方ができるよう工夫しています。授業では、タブレットを使ってスピーキングの練習をしたり、読み上げ機能を使って英文を確認したりする子もいます。一方で、友達とのやり取りを通して力を伸ばしていく子もいます。子どもの様子を見ながら、それぞれに合った方法で学べるようにしています。中学校では、授業時間以外にも個別指導の時間を設けるなど、一人ひとりのつまずきに応じた支援を行っています」


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