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脳出血に倒れた大島渚監督を17年介護、自身もがん闘病…女優・小山明子さんがそれでも「今満たされている」と言える訳

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小山明子さん
病を乗り越え90歳を迎えた小山明子さんが、今感じていることを語ります(写真:HALMEK up提供)
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その後、大動脈弁膜症、脊柱管狭窄症の手術を立て続けに受け、さらに肺がんが発覚。手術後、しばらくは体調が落ち着いていましたが、89歳で肺がんが再発し、ステージ4と診断されました。年齢的に手術は難しく、小山さんは放射線治療を選択。肺がんは小さくなり、現在は経過観察中です。

「病気になっても私は“もうダメだ”とは思わず、“どうすれば乗り越えられるか”を考えます。80代になってたくさん病気をしましたが、私は病気に負けていないんです」

そう朗らかに話す小山さん。

家族に弱さを見せたら、心が軽くなりました

一方でコロナ禍には再びうつになったと打ち明けます。

「予定していた講演が全部中止になり、収入が途絶えたとき、この先、貯金とわずかな年金でやっていけるのか不安に襲われ、食べられない、眠れない状態になりました。幸い息子夫婦が異変に気付き、お嫁さんが『お困りのことがあったらお手伝いします』と言ってくれて。

思い切って不安をすべて話し、カードや保険を整理してもらいました。『お母さん、大丈夫です』と言われて安心しましたね。今はお金の管理を任せて、お小遣い制なんですよ。人に頼ることは恥ずかしいと思っていたけれど、弱さを見せたら、かえって心が軽くなりました」

現在は、仲間との麻雀、プール、コーラスなど充実した毎日を過ごしています。

「大島が倒れた後、私は健康・経済・生きがいを全部なくしたと思いました。でも90歳の今は全部ある。心は満たされています」

そのまなざしには、90年を生き抜いた人の静かな凜々しさが宿っていました。

小山さんの最新エッセー『90歳、凜として生きる』(毎日新聞出版刊)。人生100年時代をしなやかに生き抜く知恵とユーモアに満ちた一冊です(写真:HALMEK up提供)

(取材・文=五十嵐香奈(ハルメク編集部)、撮影=中西裕人 ヘアメイク=青木映子)

※この記事は、雑誌『ハルメク』2026年1月号を再編集しています。

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