まず前提として理解していただきたいのは、塾業界も、レストランや飲食店と同じように、完全に「ネット口コミの時代」に突入したということです。
保護者がGoogleで塾名を検索し、星の数を確認し、口コミを読み比べて入塾を決める。これはもはや当たり前の光景になりました。逆に言えば、そうしたネット上のブランディング努力ができていない塾は、どれだけ指導力があっても経営が厳しくなっていく、という時代なのです。
実際、帝国データバンクの調査によれば、2025年、学習塾の倒産件数は46件で過去最多を記録しました。少子化の影響もあり、来年以降、この数字はさらに増えていくと予想されます。
そして問題なのは、そういう「生き残りをかけた時代」の中で、ネット広告に虚偽の情報を混ぜるような業者や、競合他塾のレビューをわざと悪く書き込むような人も増えてきたということです。「地域ナンバーワン」と謳っていても、その根拠は一体何なのか。合格実績の数字は、本当にその塾だけで指導した生徒の数なのか。よく読むと怪しい記載も少なくありません。
実際教育業界で働く人は、こうした「情報の非対称性」に対して危機感を持っている場合が多いです。保護者は情報弱者になりやすく、業者側は好きなように情報を発信できてしまう。この構造は、明らかに健全ではありません。
マーケティングがうまいだけ?
少し話が逸れますが、ちょっと前の漫画で『ラーメン発見伝』という作品がありました。その中に、非常に印象的なセリフがあります。
「客はラーメンを食っているんじゃない。情報を食ってるんだ!」
要するに、客が「美味しい」と感じるラーメンというのは、味そのものだけではなく、口コミやSNSでの評判、店構えの雰囲気、ラーメンを美味しそうに見せる盛り付けや照明、そういった「情報」を全部ひっくるめて味わっているんだ、というわけです。
このセリフ、非常に鋭いと思います。人間は「純粋な味」だけを評価しているのではなく、その周辺情報も含めて評価している。それが人間という生き物の本質なのでしょう。
では、教育はどうでしょうか?


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