だから、成功したら幸せになって当たり前だと期待するのだが、実際は幸せに大きな変化はないということに気がつく。そのときになって当惑する。
祝祭の短い興奮だけを考えていて、祭りの後の長い時間についてはまともに考えたことがないからだ。
「永遠の幸せ」だと勘違いをする理由
多くの人が、お金や出世といった人生の変化を通じて起きる幸せの総量を過大評価している。
その理由の1つが、幸せの「持続性」の部分を抜きにして考えているからだ。
フランスの思想家ラ・ロシュフコーが約350年前に指摘しているように、私たちは「想像するほど、幸せにも不幸せにもならない」。
勝利の歓喜も敗北の痛みも、驚くほどすぐに薄れるが、私たちの頭はこの高い適応力を考慮せずに未来を描く(ソ・ウングク/チェ・インチョル/キム・ミジョン、2006)。だから常に「行きすぎ」てしまう。
これを手に入れたら永遠に幸せで、それを逃したらものすごく不幸せになるのだと。
ある研究で、交際中の大学生カップルを集めて残酷な質問をした。
今つき合っている恋人と別れたら、どれくらい不幸になるか予測させたのだ(Gilbert et al., 1998)。
彼らの予測値は7点満点の幸福尺度で3.9ほどだった。
参考までに、この研究が行われた大学生たちの平均幸福値は5.4ほどである。彼らは、別れが自分の幸せにかなりの打撃を与えると「予測」した。
はたして、恋人と別れたら予測どおり不幸になるのだろうか?


※ログイン後、コメント入力が可能です。