2024年、当時21歳だった僕は、ある編集者に出会い、高校時代の家庭環境と学校生活を綴った本を出版することが決まりました。執筆経験のない1人の大学生の言葉を、真剣に受け止めてくれたのです。
「清野さんの経験は、社会に届けるべきです」という言葉に背中を押され、2024年の冬から、執筆を始めました。
もう一度、人生に向き合う恐怖
ただ、執筆作業は、とても難航しました。当時の感情を思い出すために、LINEや写真を見返すと、トラウマが鮮明によみがえって、涙が止まらなくなってしまいました。
70歳や80歳になってから書く自伝であれば、嬉しい思い出も悲しい思い出も、時間というフィルターをかけて眺めることができるから、少しはマイルドに感じるのかもしれません。しかし、3~5年しか時間が経過していない記憶は、すべてがあまりにも生々しいのです。
陽の光が照っている時間帯には、とても文章を書ける気がしませんでした。深夜2時、頭が朦朧とする時間帯を待ってから、僕は執筆に取り掛かりました。机に積み重なったエナジードリンクの空き缶は数知れず。とにかく、正気で書けるものではなかったのです。
何十回と原稿を書き直し、ようやく原稿が出来上がりました。


※ログイン後、コメント入力が可能です。