大学入学後は、困難を抱えた生徒たちをサポートするアルバイトを始めました。
生活保護世帯から独学で大学受験に挑戦することの大変さ、ヤングケアラーとして家事・介護・勉強を両立することの大変さを知っていたからこそ、同じような境遇にいる子どもたちを支援したいと思ったからです。
生徒の人生に向き合うようになって
本当に多様な背景を持つ生徒たちに、勉強を教えました。
いじめのトラウマを抱えながら、定時制の学校から東大を目指す生徒。
親の再婚相手から虐待を受け、そこから逃れて一人暮らしをするために、大学受験をする生徒。
刑事事件の被害者として負ったPTSDを解消するために、勉強に向き合う生徒。
どの生徒にも共通していたのは、「どうせ誰も助けてくれない」という諦めに似た感情。僕はどこか、懐かしさを覚えました。
こうした生徒たちに向き合うことで、僕は自分のトラウマにも向き合うことができました。自分の嬉しかった経験も悲しかった経験も、すべてを飾らず、ありのままに伝えたところ、「清野さんの話を聞いたら、自分の人生にも少し希望が持てた」と、生徒たちが心を開いてくれたからです。
家庭内トラブルの話に共感する生徒が多いというのは、とても複雑な心境です。
でも、「自分の経験が、いまを生きる子どもたちの励みになる」と知ったことが、これを本にして届けたいと考える決め手になりました。


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