その象徴として、2012年には出版事業で大きな成功も経験している。
女性向けエクササイズ本『樫木式カーヴィーダンスで即やせる!』シリーズは累計400万部を突破。さらに『寝るだけ!骨盤枕ダイエット』シリーズも200万部を超える大ヒットを記録した。
わずか2年間で50億~60億円規模の売上を生み出し、業績回復を後押しした。
しかし、ブームは永遠には続かない。特需が終わると大きな反動が訪れた。売上計画を見直した結果、出版事業だけで約6億円の赤字になることが判明したのである。社内外からは厳しい声も上がった。
「だから無理だったんだ」
「無茶をやりすぎた」
「やっぱり出版は縮小すべきだ」
出版業を教育事業全体で支えた
そうした意見が出てもやむを得ない状況だった。だが、宮原社長は撤退を選ばなかった。
当時の学研は、学習塾など安定収益を生み出す教育サービス事業が順調に育っていた。出版だけで採算を見るのではなく、教育事業全体で支えるという発想だった。
「かつて業績悪化した時の、銀行側の冷たい対応が忘れられない。絶対に赤字になるわけにはいきませんでした」


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