そうした強烈なライバルに対抗するためには、日欧米のメーカーも当然、開発期間の短縮が求められる。それが現状なのだ。
そんな日産が、どのようにして開発期間を短縮できたのか。メディア向けの説明会で、日産自動車 第一製品開発本部 執行職の山口一之氏は「4点の施策を行った」と説明する。
その4点とは「車両企画・目標値設定の変更」「デザイン決定プロセスのシンプル化」「プロジェクト責任者の明確化」「AI/DXの活用」だ。
「デジタルフェーズ」と「フィジカルフェーズ」で
クルマの開発は、大きく「商品企画」「デザイン」「設計」「試作」「実験」「生産準備」という流れで進む。
最初にどのようなクルマを作るのかを考える「商品企画」があり、それに基づいた「デザイン」を定め、そして「設計」が行われて実際の車両が「試作」され、その試作車を実験することで性能を磨き上げ、最後に量産に備える。
日産では、このプロセス全体をもって開発期間としているが、メーカーによっては、デザイン決定からあとを開発期間として見ることもある。つまり、メーカーによっては、区切り方が異なるため、同じ開発期間を簡単に比較することは難しい。
そんな日産の開発プロセスのうち、「商品企画」「デザイン」「設計」までを「デジタルフェーズ」、それ以降の「試作」「実験」「生産準備」を「フィジカルフェーズ」と呼んで説明が行われた。
「デジタルフェーズ」では、「車両企画・目標値設定の変更」「デザイン決定プロセスのシンプル化」「プロジェクト責任者の明確化」の3つが実施され、「フィジカルフェーズ」では「AI/DXの活用」が実施されたという。
その中でも、特に効果が大きかったのが「デジタルフェーズ」であったというのだ。
それではデジタルフェーズで実施された、「車両企画・目標値設定の変更」「デザイン決定プロセスのシンプル化」「プロジェクト責任者の明確化」の3つの施策の内容を、より詳しく紹介しよう。

