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ビジネス #第一三共 「抗がん剤帝国」への苦闘

〈乳がん治療が激変〉「エンハーツ」で患者が取り戻した日常 「自分が病気であることを忘れさせる」・・・副作用管理に壁も

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第一三共が創製した抗がん剤「エンハーツ」。製品売上高が約7000億円に達する超大型薬だ(左写真:第一三共、右写真:今井康一撮影)
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薬の有効性や持続性、副作用の出方には個人差があり、誰もが高久さんのような経過をたどるわけではない。ただ、エンハーツが乳がんの標準治療を塗り替えてきたことは事実だ。

その有効性の高さを広く知らしめたのが、2つの臨床試験(患者に薬剤を投与する試験)だ。1つが、HER2陽性の乳がん患者を対象とした「DESTINY-Breast03」。もう1つが、HER2が「低発現」の乳がん患者を対象とした「DESTINY-Breast04」である。

「Breast03」では、比較対象となったスイス・ロシュの抗がん剤「̚カドサイラ」に対し、がんが悪化したり患者が死亡したりするリスクを72%減らした。また、腫瘍が一定以上縮小した患者の割合は80%と、比較対象の34%を大きく上回った。

さらに大きなインパクトを与えたのが「Breast04」だ。22年に世界最大級のがんの学会、ASCO(アメリカ臨床腫瘍学会)でこの臨床試験の結果を発表した際、会場は割れるような拍手とスタンディングオベーションで包まれた。

標的の周辺にも爆弾をばらまくような効果

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