それには、車内に気持ち良くサウンドを響かせるために室内向けスピーカーが前、左右、後の計4個に増やされ、専用の音色を用いていることも貢献しているに違いない。また、シフトパドルが金属製となり、操作の際にカチッと心地良い手触りを示すのも気分を盛り上げる。
適度にハードに設定されたサスペンション、手応えを増すためにトーションバーのレートを6割も高めたステアリング等々により、フットワークもよりダイレクト感に富んだ仕立てとされている。じつは車重はガソリンエンジン車のRSより120kgも重くなっているのだが、それを意識させない軽快感の演出ぶりは見事だ。
ガソリン車のRSとは違う、ハイブリッド車としてのセットアップ
試乗を終えて改めて柿沼氏に聞くと、そのサスペンションはエンジン車のRSのものとは違っていて、車重の増加に合わせているのはもちろん、乗り心地の面でも微妙にカドを丸めているのだという。人は3ペダルのMT車に乗るのと、2ペダルのクルマに乗るのとでは意識に微妙に違いがあり、MT車と同じような仕立てだと2ペダル車は「固い」と感じがちなのだそうだ。これは、それこそシビック タイプR含め、様々なスポーツモデルを手がけてきた柿沼氏の経験から導かれた味付けである。
そんなきめ細かな企画、開発のおかげもありシビック e:HEV RSの出足は非常に好調だという。面白いのは、MT車のRSが20~30代の若いユーザーに支持されているのに対して、e:HEV RSは50代が中心だということ。同じ「シビック」の「RS」でも訴求する層はまったく別というわけだが、これもまた狙いどおりだそうだ。


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