首都圏ではこのように、ラッシュ時の輸送人員が大きく増えた路線・区間も目立つ。
首都圏でピーク時1時間当たりの輸送人員が前年度より2000人以上増えたのは、データを集計すると11区間。最多は京成押上線、次いで東京メトロ東西線で、この2路線は前年度と比べて輸送人員が4000人以上増えている。
輸送人員が2000人以上増えた路線には、東急田園都市線の池尻大橋→渋谷(2960人増)やJR総武線各駅停車の錦糸町→両国(2500人増)など、かつての混雑率ワースト上位路線も目立つ。いずれもコロナ禍前の混雑率に比べればかなり緩和されているものの、東京では通勤需要が「回復」してきたことを示しているといえるだろう。

「ワースト常連路線」の混雑対策は?
混雑率ワースト1位の日暮里・舎人ライナーと、2位の西鉄貝塚線には共通点がある。輸送人員は決して多くないものの、車両が小型だったり編成両数が少なかったりと、輸送力が小さい点だ。
日暮里・舎人ライナーは、都区内北部の見沼代親水公園(足立区)とJR山手線などが乗り入れる日暮里(荒川区)を結ぶ新交通システム。ピーク時1時間当たりの輸送人員は8681人で、3位のJR埼京線(同4万6870人)と比べれば2割以下だが、それでも混雑率が高いのは同線がゴムタイヤ式の小型車両5両編成で、一般の鉄道と比べて収容力が低いためだ。
2008年の開業以来沿線の開発が進み、ダイヤ改正のたびにラッシュ時の増発を重ねてきた。車両の増備や定員の多い車種への置き換えも進めてきたが、大幅な混雑緩和には至っていない。

