これだけ多彩なコンテンツが揃い、4日間で20万人を超す観客を集めるとされているだけに、今や世界中の自動車メーカーがグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードを「新時代の自動車ショー」と捉えるようになっている。
その急先鋒は中国車メーカーで、なかでもBYDは、グループ内のDENZA(デンザ)、YANGWANG(ヤンワン)といったブランドとともに巨大パビリオンを設営。ニューモデルの展示だけでなくコンパクトなオフロードコースまで設えてファンを楽しませていた。
現在開発中の3代目A110で注目を集めたアルピーヌ
そうした中、私が特に注目していたのがフランスのアルピーヌである。
ルノー・グループの一員であるアルピーヌは、2017年に発表した“2代目A110(エー・ワンテン)”の生産を先ごろ終了したばかり。小型軽量でバランスに優れた同モデルは世界中のスポーツカーファンから愛されてきたが、世界各国で緊急ブレーキの装備が義務づけられたことで生産継続が困難になり、10年間に及ぶ歴史にピリオドを打つことになったのだ。
しかし、A110の伝統がこれで完全に途絶えてしまうわけではない。彼らは、EV化した“3代目A110”を現在開発中で、2027年にもデビューすることが期待されているのである。
ただし、軽快でバランスのいいハンドリングを最大の特徴としてきたA110にとって、重量増が不可避なEV化は致命的といっても差し支えない。このため、3代目を巡る方針に不安を抱くアルピーヌ・ファンは少なくなかった。

