「リメディアル教育が充実している大学はサポート体制が充実しているため、わからなければすぐに質問することができます。ただ、すべての大学で行われているわけではないようです。特に難関大学と呼ばれる大学ほど、『できて当たり前』として授業が進むことが多いのかもしれません。当塾にも慶應大学、東京理科大学、中央大学といった難関大学の学生が多く通っています」(並木氏)
講義についていけず、苦しむ学生を間近で支えている永島氏は、大学側の事情も考慮しつつ、こう話す。
「推薦入試そのものを否定するつもりはありません。ただ、入学後に学業で苦労する学生が一定数いる現状を見ると、大学側にも入学後のサポートや、入試段階での基礎学力の確認について、もう一歩踏み込んだ工夫が求められているように感じます。
理系の場合は、例えば口頭試問で黒板を使って微積分を解いてもらったり、高校の先生方と『この学部で学ぶために必要な学力』を事前に共有したりするような取り組みも、1つの方法ではないでしょうか。」(永島氏)
学力ギャップを感じたら早めに動くことが肝心
永島氏は、「苦しむ時間を少しでも減らしてあげたい」という思いから、「入学して学力ギャップを感じたらすぐに相談してほしい」と語る。
入試のスタイルや時期の多様化は、受験生の可能性を広げる。しかし、場合によっては、目指す未来に必要な学力が身に付いているか、受験生本人も、そして大学側もわからないまま入学を迎える可能性がある。その現実を知っていれば、高校時代の学びや進路についてより深く考えることができるはずだ。



